社会の違和感に気付いた時、「許せない」と言う感情が湧いた人も多いのではないでしょうか?
とりわけそれは子どもの人身売買や性的な搾取など、痛ましい事件が隠されてきた歴史に対して感じた人も多いことでしょう。
最近では児童誘拐・人身売買を描いた映画『サウンド・オブ・フリーダム』の公開も話題となり、こうしたテーマに対して「許せない」と怒りが湧くのも当然のことです。
ただしこうした「許せない」と言う感情は、強烈過ぎるあまり、私たち自身の中でも無意識に暴走してしまう恐れがあります。
「許せない」感情を俯瞰しておくことは、目覚めと言う点からも重要なことのように思えます。そこで今回は「許せない」と言う感情が向かう処罰感情と義憤について考えてみました。
「許せない」感情が処罰感情になると苦しい?
私たちは子どもへの虐待や性的搾取など、痛ましい事件に対して「許せない」と言う感情を持ちます。強い感情は、処罰感情と呼ばれるものに変わっていくことがあります。
処罰感情とは、罪を犯した者に対して罰を与えたいと言う感情です。「そんなひどいことをする奴は死刑にしてしまえ」など、強い感情として表れることもあるでしょう。
こうした処罰感情が湧くのも無理がないことですが、厄介な感情でもあるので注意が必要です。
悪いことをした人に罰を与えたい、とは、正義の立場=優位の立場に立ちたい、というマウント取りの発想になってしまうことがあります。
そのため、処罰感情はクレーマーにも共通する感情であると言われます。
実は「許せない」から発した処罰感情は、自らをも苦しめることになってしまいます。それはなぜでしょうか?
処罰感情における怒りの中心地が、実は”自分”ではないからだと考えます。つまり、自分ではない誰か客観的な存在が「許せない」存在を罰するという思考になります。
しかしそれでは自分まで処罰される対象となり、非常に息苦しいことになります。そして自分から離れた存在の「許せない」は、自分でコントロールできないので暴走します。
さらには自分ではない存在に誰かを処罰させる快感に依存してしまう場合もあり、「許せない」→処罰感情の方に自分自身が支配されてしまうのです。
処罰感情が強すぎる人は、怒りに対して自分軸ではない場合が多いことになります。
その根源には、許せなかった親がいるとか、自分が嫌いで仕方なかったなど、実は自分の生い立ちの問題とリンクしていることが多いでしょう。
許せる自分・許せない自分が分離してしまい、許せない自分を処罰する感覚が根底にあると、どこまでも処罰感情がエスカレートして、自らの首を絞めることになります。
義憤とは魂から生まれる怒り
では「許せない」という感情が、より良い形で表出するのはどういう場合でしょうか?それは「義憤」と言う感情ではないかと考えます。
義憤とは道理に外れたことや不正に対する憤りを意味します。処罰感情と同じく、「許せない」が根底にはありますが、処罰感情とは違いがあるように感じます。
それは義憤とは、自分自身の中にある道理に照らし合わせて、それに反する場合に「許せない」と感じる、自分が怒りの中心地にあると言うことです。
つまり義憤は自分軸なのです。社会的な正義は自分の外側にありそうですが、あくまでそれは参照するものです。
実は自分自身の奥深いところにある、善なる心、さらには魂との対話によって導かれるのが義憤だと思っています。
自分の魂に「これは許せる行為なのか」と尋ねれば、自分の中から答えは導き出されます。それこそが波動の高い怒り=自分軸の怒りであり、それが義憤へと繋がっていきます。
※波動の高い怒り・低い怒りとは? – 厄介な怒りの感情を上手く活用するために
まとめ – 波動の高い怒りはお天道様が裁いてくれる
今回は「許せない」という強烈な感情が向かう先が、処罰感情と義憤の2つに分かれることを書きました。両者の違いは、怒りの中心地が自分にあるかどうか、自分軸の怒りかどうかでした。
「許せない」や「怒り」と言うと、波動の低い感情に思えるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。大事なことは自分軸で感じたものかどうか、ということなのです。
そのため自分軸で感じている義憤は、社会を動かし、世界を変える力を持っているとも言えます。それは目に見えた変化や力動だけではありません。
魂を通じて感じた「許せない」と言う感情は、必ずお天道様が見ていてくれます。私たち自身が裁けないとしても、必ずお天道様が裁いてくれるものです。
ですので怒りを感じてはいけない、と思う必要もありません。魂との対話の結果、怒りが湧いてきたとして、それが道理に合うことであればお天道様はしっかりと見ていてくれます。
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